2019-01-01から1年間の記事一覧

No.338

<CD・DVD・TV・MOVIE> 「He is Wonderful」イスラエル・ホートン テナー、アルト、ソプラノで異なる歌詞とメロディで始まって、最後の「He is Wonderful」できちんと揃う面白い歌でした。 イスラエル・ホートンの他にも、たくさんのアーティストが歌ってい…

No.335

<CD・DVD・TV・MOVIE> 「夢やぶれて」スーザン・ボイル 第一声で揺さぶられました。当たり前ですが、自分の声とはまるで違うきらめきがあってすごいと思います。 「夢のあとに」宮本文昭 宮本さんのオーボエの音色は、柔らかさと温かさ、優雅さと色気があ…

「チューリップ」088

昭和7年の作品で、全国の保育園・幼稚園で歌われている曲なので、誰もが一度は歌ったことがあることでしょう。この曲を、大人として歌うには、子供の頃の歌ったイメージを、しっかり修正しなくてはいけません。まず歌い出しですが、「咲いたー、咲いたー、」…

「世界の約束」087

「いつも何度でも」の作曲の木村弓と、戦後日本の詩の巨人・谷川俊太郎の作詞による、ジブリ・アニメの挿入歌です。とても印象的な曲だけれども、とても歌いにくいと評判だった「いつも何度でも」に比べると、リズムなどはとても解かりやすく、歌いやすいも…

「背くらべ」086

ピョンコ節の多い中山晋平の作曲です。この曲が3拍子ということもあるのか、スキップのリズムは一ヶ所も出てきません。ただ、日本らしさを大切にしていた作曲者らしく、4小節単位のフレーズが、通常は4個のところ、6個で構成されていて、前奏も4小節ではなく…

「スキー」085

戦後日本の著名な作曲家、平井康三郎の作品です。シンプルな4小節単位の構成による曲で、前奏も4小節、歌は4小節単位の4つのフレーズでできています。しかし、このシンプルな型の中から、とても躍動感あふれる曲を創り出しています。4つのフレーズは、みなほ…

「ずいずいずっころばし」084

日本に古くから伝わるというわらべうたです。子供の頃の手遊び歌としても歌われているためか、この楽譜とは違う歌い方も広まっていて、この楽譜に忠実に歌うと、違和感があるかもしれません。楽譜の始まりはスキップのリズムになっていますが、ここを8分音符…

「しゃぼん玉」083

詩は、幼い我が子の死(長女が生後7日で亡くなり、14年後に生まれた女の子も2歳で亡くしている。)に対する鎮魂歌説や、親戚の急死した子供、あるいは、一般的に幼くして亡くなった子供たちへの鎮魂の意味が込められているなどと言われていますが、作詞した…

「サッちゃん」082

「犬のおまわりさん」「おなかのへるうた」などで有名な、大中恩の作曲です。たとえ童謡でも、作曲するときに手は抜かない作者だけあって、安易に取り組むと、トラップが随所に見つかります。まず、3個あるいは3番目を二つに分けて考えると、4個のフレーズで…

「さくら貝の歌」081

18歳の若さで亡くなった、故郷の恋人の名前と戒名から、ペンネームを付けた作曲者の、昭和15年に作られた曲です(発表は昭和24年)。とても悲しく切ないメロディです。1フレーズ目と2フレーズ目の頭(歌の1小節目と4小節目)が、階名で「ラドレミーミー」と…

「桜」080

平成17年にリリースされた、ポップスのヒット曲です。明治・大正・昭和の童謡や文部省唱歌や歌謡曲とは違い、とても歌詞が長くなっています。歌詞としては平易で解りやすくなりますが、音符の数が多くなり、楽譜が苦手な人には、お手上げに感じられるかもし…

「高校三年生」079

昭和38年に大ヒットした、学園ソングとも呼ばれる分野の代表的な曲です。時代背景などは、現在とは違うので、想像しにくい部分も多いかもしれません。軽快なテンポの18小節の前奏の後、中音域の第五音から、跳躍も含めていきなり曲の最高音に近い第三音まで…

「こいのぼり」078

昭和6年秋、大学教授の父から、子供向けの歌の作詞を頼まれ、約1ヶ月で「こいのぼり」「チューリップ」「おうま」など10編を作られた近藤宮子さんの作詞です。テンポは四分音符120と、少し早めなので、乗り遅れないように、はつらつとした躍動感を出せるよう…

「靴がなる」077

童謡を多く手がけた作詞者と作曲者による文部省唱歌です。前奏が、左手の4分音符の和音の連打1小節のみというのが、とてもシンプルでなるほどと感心しますが、あるいはこれは、伴奏する指導者への配慮なのかもしれません。伴奏の右手は、歌のメロディをその…

「汽車」076

東京芸大声楽科を卒業後、東京府立の女学校で教諭を勤め、戦後は東京芸大をはじめ、いくつかの音楽大学などで教鞭をとり、合唱指導にも貢献した、大和田愛羅(オオワダ アイラ)の作曲した文部省唱歌です。有節歌曲なので、歌詞の符割りがどうしても問題にな…

「肩たたき」075

ピョンコ節の曲で、甘いスキップ(3連符のリズムでのスキップ)で歌うのが本来の形のようですが、楽譜通りに8分音符の羅列で聞くことが多いようです。4小節2個が一組で、5組からなっていて、うっかりすると有節歌曲のように記憶違いをしてしまいそうな作りに…

「かあさんの歌」074

戦後の社会主義運動のひとつ、うたごえ運動にも参加していた作者の曲です。歌は、4小節単位の3つの部分で構成されていますが、始めの4小節は、属音で始まったメロディが少しずつ下降し主音まで下がった後、3小節目で6度跳躍して属音に落ち着きます。続く4小…

「思い出のアルバム」073

保育園や幼稚園の卒園式で歌われる定番の曲で、知られていると思います。大きな声で力まかせに歌われることも多く、正しい音程で歌っていたつもりの人でも、大声の影響を受けて、メロディが、微妙にズレているかもしれません。知っていると思い込まずに、注…

「おはなしゆびさん」072

「あめふりくまのこ」と同じく、湯山昭の作曲です。「あめふりくまのこ」ほどではありませんが、スキップのリズムが多用されて軽快なテンポなので、とても楽しい曲ですが、実際に演奏するには、なかなか難しい曲です。歌の4小節目は、曲中では唯一、スキップ…

「お正月」071

明治の西洋音楽の黎明期を代表する音楽家、滝廉太郎が作曲した、日本人の作曲によるもっとも古い童謡の一つです。軽快なテンポで、主音を中心に、上に5度、下に4度と、合わせて1オクターブ以内の無理のない音域の幅で作られているので、これも、子供はもち…

「おかあさん」070

作曲家中田喜直の作品です。テンポが[E:#x2669]=96くらいとなっていますが、90以下の少しゆったりとしたテンポで歌われることも多いようです。母と子の歌い分けの形式で作られていて、実際に、子供と女声でそれぞれのフレーズの指定通りに歌い分けられること…

「江戸子守唄」069

これは、江戸時代に、江戸(厚木市?)で歌われていた子守唄が、参勤交代などで各地に広まったようです。歌詞は、いろいろなものがありますが、編曲者の山田耕筰は、少し趣の違ったものにしたようで、一般的に広まっているものとは異なり、リズムもやや格調高…

「うれしいひなまつり」068

とても有名な雛祭りの歌です。「リンゴの唄」や数々の童謡の作詞でも知られる、サトウハチローの作詞ですが、雛人形に関する間違った記述などで、ご本人は晩年まで嫌っていたそうです。曲は、国民学派に傾倒していた河村光陽のおかげで、とても日本的な音楽…

「うみ」 067

昭和16年に、国民学校の1年生(小学校1年生)用に選ばれた曲です。前奏4小節に、4小節のフレーズが2つの、短い曲ですが、3番までの歌詞が付いています。3拍子で、4分音符も多く、テンポもあまり早くないので、ゆったりと揺れる海の感じが、うまく表されてい…

「いつも何度でも」066

アカデミー賞にも輝いた宮崎駿アニメ「千と千尋の神隠し」の主題歌です。かなりヒットした曲ですが、なかなか歌いにくく難しい曲です。作曲者みずから竪琴を弾きながら歌ってヒットしたことも、その要因のひとつです。楽譜は6/8拍子で書かれていて、一部分に…

「あめふりくまのこ」 065

NHK「みんなのうた」の前身の、「うたのえほん」で放送され、小学校の教科書にも掲載された名曲です。4小節単位のフレーズは、付点8分音符と16分音符のスキップのリズムのみで構成され、最後の音だけ4分音符や2分音符で伸ばすという、リズム的には全く同形の…

「あめふり」 064

中山晋平(作曲)の童謡で多く見られるピョンコ節の曲ですが、当時の簡易的な書法(8分音符の羅列で「はずみをつけて」と冒頭に指示)ではなく、しっかりと付点8分音符と16分音符で書かれています。比較的落ち着いたテンポに惑わされず、緩いスキップのリズ…

「あの町 この町」 063

日本の童謡界ではとても有名な、野口雨情(作詞)中山晋平(作曲)コンビの作品です。8分音符の羅列で書かれていますが、曲頭に「はずみをつけて」と指示(当時の業界用語)があるので、ピョンコ節と呼ばれるスキップのリズムで歌う曲のようです。かなり前から、…

「朝はどこから」062

敗戦直後の日本を励ますための健康的なホームソングとして募集され、1位を獲得したラジオ歌謡です。日本のクラシック音楽の、戦時中の大作曲家が作曲しただけあって、歌謡曲としての親しみやすさのなかにも、一筋縄ではいかない曲の構成や、耳慣れたメロディ…

「赤い靴」061

童謡ということもあるのか、歌う部分は、わずか8小節しかなく、かなり短い曲ですが、とても印象的なつくりになっていて、歌詞の中に繰り返し出てくる「異人さんに連れられて行っちゃった」という言葉や、短調ということもあり、少し怖くて物悲しい雰囲気を感…