2007-01-01から1年間の記事一覧
1.「海の中で聞こえた音」 2.「動物の声」 3.「あたしたちは生もの」 4.「ブレーキ音」 5.「はじめてのテープレコーダー」 6.「糸電話」 7.「無防備な耳」 8.「音の恐怖」 9.「新聞紙」 10.「大きな耳」 11.「軍靴の音」 12.「地…
音が消えた世界にいきましょう。 そのときにはじめて、私たちは音を取り戻せます。(ジョンケージ「4分33秒」) 私は流れ星をみるために、東北の山中を訪れたことがあります。星を見るには、山や広大な田園がお勧めです。
音はたくさん集まると、まるですべての色が交じり合ってダークな星になるように、闇となります。そこでは、すべてが聞こえているがために、たった一つの声も聞こえないのです。都会は音があってもなくても、ひときわ孤独を感じるのは、そのせいかもしれませ…
音風景というものがあります。表参道ヒルズは、カランコロンと、音がBGMです。(あそこはヒルズでなく、バレーでは…) 声や音は、それがないところでこそ、よく聞こえます。 人は、多くの人の中で孤独を感じるといいます。 一人、山の中に暮らしていても、自…
団塊の世代、定年を前にした大の男がワーワーと泣きます。 イントロで黙り込み、そして、「あなたは、もう・・・」で詰まり、「若かったあの頃」で涙腺にたまり、「やさしさが恐かった」で涙があふれだしたら、2番はもうボロボロです。 私が深夜ラジオで聞…
私は学生時代、金がなく、銀座のビルの宿直のバイトをしていました。夜中に8階から地下室まで看守のように、大きな金属輪のついた10個以上のカギをならしてまわるのです。 今、思うと、冬はその鉄が冷たく重くさえ感じました。地下の階段からは、カツコツ…
ある映画で、軍靴のひびく音だけを延々と聞かされたことがあります。軍隊の行進のように、ただ、ただ、四角形の回りを、靴音をそろえて行進するのです。「ガチャ ガチャ ガチャ ガチャチャッ・・・」と。 ここは、ならえ右。ここは、かかとを合わせ、向きを…
マギー審司さんのネタに「大きな耳になっちゃいました」というのがあります。最近は「小さい耳になっちゃった」というバージョンもあるのですが、「大きな耳」という、アラジン・アシュー氏の名著があります。 私の親友が脚本に「ライオンの声」を例に引くと…