「桜」080

平成17年にリリースされた、ポップスのヒット曲です。明治・大正・昭和の童謡や文部省唱歌や歌謡曲とは違い、とても歌詞が長くなっています。歌詞としては平易で解りやすくなりますが、音符の数が多くなり、楽譜が苦手な人には、お手上げに感じられるかもしれません。また、実際に歌われているメロディが、微妙に楽譜通りではないことが少なくないので、ますます楽譜アレルギーや、楽譜を無視した歌い方が当たり前になっていくかもしれません。この曲は、楽譜を見ると難しそうですが、同じリズムパターンの繰り返しなどが頻繫に使われています。何度も繰り返し触れることによって、体に馴染んで、耳慣れてくるでしょう。
まずは、ゆっくりのテンポで、楽譜通りに歌う練習が、よい読譜力のためのトレーニングになるでしょう。また、歌詞と音符が多いためもあり、シンプルな起承転結の4部構成にはなっていないので、それを分析して曲の歌い方を構成していくのにも、なかなかよい勉強になるでしょう。([E:#x266D]Ξ)

コブクロの曲ですから他の曲と比べると楽譜上にも違いが多いです。楽譜の見た目が複雑です。こうやって楽譜の見た目だけでリズムが複雑だという印象をうけます。
この歌で重要なのは、リズムではなくテンポ感です。この曲は強拍が半拍後ろにずれています。
例えば「名もない花に名前をつけましょう」という最初のフレーズですが、楽譜上は「な」という言葉が小節の最初にきています。普通に楽譜だけ見ると4分の4拍子の一拍目ですから強拍なのですがメロディー上の強拍は「な」ではなく「も」です。
ですが「このよにひとつしかない」は小節の頭「の」にきているので、基本的に言葉の2つ目に強拍がきていると考えていくと声も息も流しやすくなっていくと思います。楽譜をみるより聴いて覚えるほうがいい曲だと思います。([E:#x266D]Σ)