保育園や幼稚園の卒園式で歌われる定番の曲で、知られていると思います。大きな声で力まかせに歌われることも多く、正しい音程で歌っていたつもりの人でも、大声の影響を受けて、メロディが、微妙にズレているかもしれません。知っていると思い込まずに、注意深く音程を確認しましょう。
拍子は、日本人の苦手と言われる6/8拍子で、「幼児のためのリズミカルプレー」に掲載され、そのあたりを改革していこうという、作曲者や編集者(作詞者)の志を感じます。
子供の話し声の辺りから始まったメロディは、歌の3小節目の頭で、すでに最高音に近いドの連続になります。声の生理に素直に従ってしまうと、かなり大きな音量になってしまうかもしれませんが、歌の開始のmfの指示の後は、歌の9小節目のmpまで、何もないので、mfの範囲で処理して、なるべくfにはならないようにしましょう。歌の休符は、8小節目の最後と16小節目の最後(歌の最後)にしかないので、フレーズの切れ目でのブレスは、なるべく16分休符程度の短めにしましょう。([E:#x266D]Ξ)
レガートをトレーニングするのにとても有効なメニュです。日本語とは基本的にレガートに歌いづらいです。息が流れづらいし、アクセントが高低なのも関係しています。子音が多く音を伸ばすという習慣がないのも難しいのです。
この曲は、レガートで歌うととても美しい曲に変化します。実際には子供のための曲ですからレガートなど考えずに大きな声で歌えばいいと思うのです。前奏のスラーの形や8分の6拍子などを見ていると、この曲がとても大人な曲に見えてくるのです。
大人や子供と区別することもナンセンスであり、歌う人、世代によって、いろんな顔をもてる曲だと思います。
現代のリズミックな曲に慣れている若い世代にはこのように音を伸ばすという感覚は難しいかもしれません。しかし、音を保つ、ロングトーンというのもトレーニングの重要な要素ですから、しっかりとトレーニングしてみるとよいと思います。([E:#x266D]Σ)
幼稚園や保育園で歌うことが多い曲でしょうか。卒園シーズンに歌われることが多いように思います。
実はこの曲7番まで歌詞がある曲なのです。有名なのは1番と2番、そして7番の歌詞だと思います。それ以外の歌詞はあまりよく知られていないかもしれません。音域があまり高くないので、低めな声の人や、音域があまり広くない人が初期に取り組む作品として用いるとよいでしょう。前半は同じような譜割りなのですが、後半の歌詞の入れ方で少し苦労するかもしれません。何度か読む練習をしてから歌うとよいでしょう。
この曲を少し上手に歌うためには、頭の中で、先読みをしながら歌うことです。例えば、最初の「いつのことだか~」を歌っているときには、頭の中では「おもいだしてご~らん」を予測しておくことが重要です。このようなことを行わないと、幼児が歌っているのと変わりなく、表現が乏しくなります。クレッシェンドを存分にかけて、たっぷり歌うことを心掛けましょう。([E:#x266D]Я)