2020-08-12から1日間の記事一覧
ミルバ ジャニス・ジョプリン アマリア・ロドリゲス ジュリエット・グレコ パブロ・カルザス シャルル・アズナブール マイルス・デイビス セザリア・エヴォラ レイ・チャールズ ジルベール・べコー ジェームス・ブラウン 美空ひばり エディット・ピアフ ドメ…
クラブといった感じの小さなステージ。テレビのセットかもしれない。しかし、一曲ごとに舞台も声も移り変わっていく。一曲目はリリー・マルレーン。ゆっくりとした動作…a音でよく下あごが動くな、と感じる。目はほとんどつぶっている。二曲目、まだ動きはゆ…
彼女のアルバムを聴く限り、あまり強く魅かれることはなかった。決して上手いヴォーカルだとも思わない。大好きな曲もない。でも、この映像を観て彼女という人間が好きになった。「何も考えない、感じること。瞬間と一体になる、宇宙なのよ」ということばも…
何かが違うのではないかという気がしてしょうがない。 今まで「耳が聴ける」ということがわからないとは思っていたけれど、 心の底から全くわからないとは思っていなかった。 それが何なのかは全然わからないのだが、 今初めて「何か違う」ということばが私…
絞首刑にされようとする女の人の歌がすごい迫力で、 客席も入り込んでいるのがわかった。 それと「行かないで」のフレーズ。黒のシンプルなワンピース。 20分の休憩のあとも衣装がえなし。バックのセットもなし。 ずーっとスタンドマイク。ピアノにアコーデ…
感動した。うなづくことが多かった。おじいさんになったカザルスが、劇場で演奏する前に言った言葉には、もう何も言わず拍手を送りたい。彼をいとおしく思った瞬間だった。かつての国家カタロニアの小さな村サン・サルバドル出身の彼は、地方出身者らしい知…
彼の歌は、とにかく自然体。 「ほら歌っていますよ、ハイ、歌ってるんですよ、どーだ!」 などという、外形のラインが全く感じられない。 アズナブールは、強い表現をしているときも、 ツンツンと尖ってなくて、柔らかい感じがする。 音色だけであんな感じに…
マイルスの眼光は、いつも何かを睨んでいるようだった。 演奏しているときも、他のミュージシャンに指示を与えるときも、 まるでケンカを売っているかのような威圧感がある。 その鋭い視線の先には、僕たちが想像もつかない音の世界が 広がっていたに違いな…
西アフリカ島のカボ・ヴェルデ共和国という小さな国の「モルナ」という音楽ジャンル(?)の歌い手。60歳位で、フランスで火がつき、世界の市場にデビューしてからまだ10年余りだそうだ。ブエンナ・ビスタのキューバ「ソン」のイブライムやコンパイもそうだが、…
1930年にアメリカ南部の黒人に生まれるというのは、何を意味するか? 差別と貧困のなか、6歳の時緑内障を患い、7歳にして完全に視力を失う。 5歳の時弟が溺死、14歳にして母を失い、15歳で父とも死別。 自立を否応なしに迫られ、シアトルに渡り、…
私はこの人で、シャンソンに対する自分のイメージを根本から覆された。 フランスでは60年代後半、世界的な潮流だったロックが 他国ほど流行らなかった。 その原因はこの人にあったのでは、と言われているらしい。 ステージングからして、一般的に日本人がシ…
ブラックゴスペルのパッショネイトの裏にある、辛苦と差別の歴史を、 島国のわたし達がとうてい理解できるはずはない。 力強い声も、超人的な筋肉やリズム感も、 その引き換えに神様が与えたのかもしれない。 ホントに深い悲しみや苦しみというものは、「聖…
小さなひばりさんの体から、悲しみは涙と共に、喜びは笑顔と共に、 歌となって溢れ出してきます。 でも、その溢れ出す量が、今まで見たミュージシャンの中で 一番多いと言えばいいのでしょうか。いい言葉が見つかりません・・・。 そして、驚きや感動と同時に起…
シャンソンの「アコーディオン弾き」、これはストーリー性に富んでいます。 「街の女の彼女はとても美人だった」から始まるように、 まず歌い手のスタンスは『語り手』として登場します。 歌というのは自分がなり切り歌うものと、こんな物語、こんな物語とい…
彼は「ヴォラーレ」を聞いて想像していた通りの人だった。 スケールの大きな感じの声に似つかわしいヒゲを生やした陽気なおじさん。 初めて画面を通してみた彼は、そんな表現がピッタリだった。 ステージやセットなどが、前に見たジャンニ・モランディのもの…
自分がやりたいことがはっきりしていれば、まったく前例のないことでも、 何をすべきかがわかり、辛いけれど迷いがないのだろう。 オペラ歌手の両親を持ち、発声の基本も身につけたところで、 そちらの道でも通用したかもしれないが、自分のやりたいことにこ…