ルイ・アームストロング

あの独特の太くて深くてしわがれた声。

彼はトランペットも同じように力強く吹き、吹きながら歌い、歌ってはまた吹く。

彼は話してもメッセージが伝わるけれど、

あの素晴らしいリズム感にのって歌い吹くことで、人々を感動へと導く。

これこそが、歌うことの意味だと思った。

華麗なキャリアの裏では、常に人種差別を感じ、それでも卑屈にならなかった。

そうなることは負けだと知っていたからだろう。

自分の気持ちはすべて黒人の気持ち…そう信じて、

彼は笑顔で肌の色を超え、黒人ジャズの素晴らしさを認めさせていったのだ。

何よりも一番苦しみ、そして、楽しんでいたのがルイだったからこそ、

聴く人々すべてに影響を与えられたのだろう。

自分がこれから歌っていくとき、どんなメッセージをもって歌っていくのだろう。

日々、強く繊細な心で世の中を知ること、

そして、人間に関わって生きていくことで、

何かが得られるかもしれないと感じた。(T)