Anuna

1987年に作曲家、マイケルアクグリンによって結成された、アイルランドの音楽を現代に蘇らせようというコンセプトで、男女混合の合唱団。
合唱団であるものの、すべての曲が合唱されているわけではなく、ソロのパートも曲ごとにあったりなかったり。日本人にはとてもなじみの薄いアイルランドの曲調が、新鮮に聴こえます。
また歌う曲はさまざまで、アイルランドの聖歌、大衆的な伝統歌、オリジナル曲など、それらを歌詞は、ラテン語、英語、ゲール語を巧みに組み合わせて歌います。ボーカルは、お国柄のアイルランド調というのでしょうか。どこか民謡な部分を感じさせられます。
どくどくな歌いまわしと世界観。オリジナルそのものと言えると思います。オペラでもない、子供が聖歌を歌う時のような歌声というのでしょうか。一曲の最初から最後までボーカルには荒い抑揚はなく、最後まで同じ雰囲気とテンションで歌う様はとても素晴らしい忍耐力と集中力だと思います。
消して明るい音色ではありませんが、美しい音色を奏でるAnunaは、アイリッシュチャートで1位、UKチャートではトップ10入りをするなど、世界的に高い人気があります。
歌手のメンバーに関してはとてもユニークで、設立当初から常に流動的で交代を繰り返しており、これまでに100名近い歌手がAnunaに参加しています。
Anunaという団体、アーティストとなってそれを通じて、自分らの文化を途絶えさずに伝えて行きたいと訴え、歌や曲を通じてとても大切な事が聞き手に伝わる、素晴らしい歌、合唱です。