No.366

新選組血風録

1965年製作の白黒ドラマ。時代劇チャンネルで再放送されているのを、93歳の母が嬉々として見ている。このドラマ以降の、新選組のドラマは、どれもこの1965年版を越えられない、と言われているそうだ。土方歳三役の栗塚旭は、まさにはまり役。こんな面構えの役者は、なかなかいないと思う。収録が進むに連れて貫禄のある顔になっていくのが、また良い。沖田総司役は島田順二、 天真爛漫な周囲を明るくするキャラクター、こちらもはまり役だ。沖田総司というと、よくイメージされるのは美少年剣士だけれど、島田順二演じる沖田総司が、本質に近い気がする。その他の俳優陣も個性がはっきりしていて、一人ひとりのドラマを描く結束信二脚本を生き生きと演じている。白黒映像のせいか、内容にストレートに入れる。女性の描かれ方は隔世の感がある。ご主人を待って台所を磨き続けるという地味な優しさは、私を含め今どきの女性には、ないかなぁと思う。

 

 

耳をすませば

自分の中学生や高校生の頃。あの頃の、ワクワクした夏休み、景色、木々の色、風のにおいや音を、五感で感じる。おじいさんが作ってくれた乳麺は、涙の味がした。学校生活、進路への焦りとか不安とか、友達や恋とか、大人の言うこととか、色々。大人になって、結婚して、母親になって、得たものもあるけど、失いつつあったあの頃にタイムスリップする。

 

 

イナズマイレブン

自分が小学生のころにやっていたアニメ。原体験で、ただ見るだけでも面白く大好きな作品。今見ることで、その面白さの理由に声優の楽器と感情を両立させる芝居、相手との対話ごとに感情が変わりそれが明確に変わっていると伝わる表現が重要な役目を担っていることを感じた。声優としての芝居を学ぶ上で役に立つ要素が多いので、みて自分で演じて違いや理由、表現をするためにどれだけの感情と楽器を使う必要があるのかを学びたいと思う。

 

 

「お絵描きトレーニング」坂本聰

最近、演じる際に求められることで短時間で一つの文章を理解して具体的にイメージを作らなければならないということ。その際、瞬時にキャラクターを理解する事ができず、曖昧になることが多かった。根本的な国語力が必要だと感じた。今までの自分が良い表現をした際の共通点して、頭に画が浮かんだりにおいがしたり自意識が消える等の要因があった。そのイメージの入り口が頭に画が浮かぶことであったので、そこの流れできるように試みている。

本書の内容は、小学生に向けた内容で、文章から絵に、絵から文章にというのを繰り返していく。昨今、スマートフォンを通して、思考せずに簡単に情報や答えを手に入れて表面的なもので塗り固められた自分がいた。これを機に今の時代を顧み、付き合い方も変えていかなければと思う。

 

 

ハチミツとクローバー

美大生5人による青春ラブコメディ。画家になる。彫刻家になる。建築家になる。陶芸家になる。そしてどうするか決まらない人。全員違う夢を持ちながら、真剣に作品に向き合う。喜び、葛藤、挫折や焦り、友情、そして、なんといっても全員片想い。様々な想いが交錯する。笑いあり涙あり。映画化、ドラマ化もしているけど、やはり漫画が1番細かく描写されている。大人気漫画「3月のライオン」の著者の羽海野チカ氏の作品です。私にとって今までの人生で1番の漫画であり、何度読み返したか分かりません。