「故郷」 004

この曲の特徴としてウ母音が多いことがあげられます。「ふるさと」などは何度も繰り返し出てきますがこのウの母音は深いポジションでのウの母音で是非歌っていただきたいと思います。もしウの母音が苦手な方は一度無理やりオの母音に作りなおしてオで歌ってみましょう。そうすることで息の流れが生まれてきます。そのオに慣れてきたらオといいながら口をすぼめていきましょう。口の中は広いままです。これができるようになるとウの母音の完成です。
ウの母音は全ての母音の中でも最も大変な母音です。しっかりとトレーニングする必要があります。最初からだれでもできる母音ではありません。トレーニングして始めて人前に出せるようになる母音ですのでしっかりと訓練しましょう。(♭Σ)

4小節を1フレーズだと思って、1フレーズを滑らかに歌うことを心がけましょう。そして、強弱記号、特に<>が前半の4小節ずつにそれぞれ記譜されていますので、それにしたがって強弱をつけるようにしていくと、息の流れがつかみやすくなり、綺麗に歌いやすくなると思います。
記譜上、9小節目から12小節目までは他に比べて音形の起伏が激しく見えますが、その起伏に沿ってデコボコしないように他の箇所以上にレガートに歌うことを心がけましょう。
他の曲と同様に、最初は単一の母音で練習し、歌詞の母音だけを取り出して練習、最後に歌詞通りに歌う練習という順番に進めていくと良いと思います。
実際に歌詞を用いて練習する場合の注意点ですが、冒頭の「うさぎおいし~」の「ウ」は、少し「オ」のように口を縦に広く使って発音し、その後の言葉はできるだけ口の形が変わらないように歌うようにしましょう。
「ウ」が浅いと、喉が絞まっていっていく原因になりますし、口の形が変わってしまうと、デコボコする原因になります。
2番の「いかにいます~」は、「イ」で詰まりやすくなると思います。少し「エ」に近い発音で構わないので、口が横に広がらないで縦に使えている「イ」で歌いましょう。「つつがなしや~」の「ツ」も「うさぎ」の「ウ」と同様に少しだけ「ツォ」のように発音すると歌いやすくなると思います。(♭Я)