「荒城の月」 003

1番:6小節のレの音は少しこもったオ母音でうたうとスムーズに音が流れていくとおもいます。ここを開きっぱなしの声でいくと曲調と合わなくなるので注意しましょう。13小節から16小節は低い音域をフォルテとピアノで歌い分ける技術がもとめられます。フォルテだからといって決してどならないようによく降りた喉で朗々と歌いましょう。
2番:6小節のエ母音はオの口でエを歌うとうまくいきます。日本語の横開きのエになりすぎないように。13、14小節はウの母音が続きます。深いウを常に意識してトレーニングしていきましょう。
3番:15小節の「ず」という言葉は無声になりやすいので有声でしっかりと母音を鳴らすことを意識してしてうたいましょう。
4番:6小節「げ」の音は鼻母音で。10小節のウは少しオっぽくなっても良いとおもいます。(♭Σ)

 

譜面を見ると、一見、単調な曲なのですが、だからこそ気をつけなければならないことがたくさんあります。
まず、ピアノ伴奏が一拍ごとに刻んでおり、歌もついついそれにつられて一つ一つ打ったような歌い方になってしまうと思いますが、それでは曲が台無しになってしまいます(例「は・る・こ・う・ろ・う・の~」とブツブツ切れた滑らかではない歌い方という意味)。
「はるこうろうのはなのえん」までをとっても滑らかに歌う技術が要求されます。同様に4小節を1フレーズと捉えて、1フレーズ1フレーズをレガートを意識して滑らかに美しく歌うことを心がけましょう。
その為には、最初は単一の母音のみ(例「オ」など)で歌う練習をしましょう。慣れてきたら、今度は歌詞の母音のみを取り出して、同じように滑らかに歌う練習をしていき、最終的に歌詞通り歌えるようにしていきましょう。
その際、強弱記号、特に<>を意識して歌うように心がけると、程よい息の流れに乗った声になっていくので、滑らかに歌う感覚というのをつかみやすくなると思います。
とにかく、ピアノ伴奏に惑わされずに、歌は思い切りレガートを意識して滑らかに歌えるようになりましょう。(♭Я)