「今日の日はさようなら」 033

最近のポップスの傾向からいくとちょっと違和感のある歌かもしれません。最近のポップスは声を聞かせるというよりもリズム、ビートが大事な要素になってきているので。
この曲は早くもなく音も少ないとなると必然的に声を長く伸ばす時間が必要なので声の力が要求されます。譜面だけみると最近の曲のほうがリズムも複雑で真っ黒に見えてきますが声を出すという作業に関して言うと案外ゆっくりな曲を歌うほうが実力がもろにみえます。
この曲をしっかりと勉強するならば一度歌詞をなくして一番出しやすい母音だけで歌う練習を繰り返すといいと思います。それができたら子音は外してそれぞれの母音で歌う訓練をします。例えば最初は「いーつまでもー」を「いーうあえおー」といった具合にです。そうしていくとゆっくりなテンポの曲も歌えるようになってくるでしょう。
上記にも書きましたがゆっくりな曲ほど歌い手の実力がでるのでしっかりと練習しましょう。(♭Σ)

ゆったりとした3拍子のリズムの中で、フレージング感を感じながら歌いましょう。最初の歌詞の「たえる」「ことなく」の下線の部分が8分音符で同じ音になっていて、マルカート(1つ1つの音をはっきりさせる)にならないよう、レガート(音をつなげてなめらかに)で歌います。「友達でいよう」話し言葉と同じように「う」は「オ」に近い発音で歌います。「明日の日を」や「希望の道を」の『を』は助詞で「ゥオ」と発音する音です。1拍目にあたりますが、強くなりすぎないように注意しましょう。
2番の歌詞「じゆうにいきる」『う』で2つの音を歌います。音が半音になっているので、音程に充分に気をつけましょう。「さようなら」は実際の発音のように「さよーなら」と歌います。
1番・2番はメゾピアノで歌いだし、一番強いのはメゾフォルテで同じように歌いますが、3番はメゾフォルテで歌い出し、「さようなら」はフォルテと全体的にしっかり目に歌います。最後の「また会う日まで」はもう1度繰り返し、最後もの長く伸ばします。
(♯μ)

この曲は非常に穏やかな旋律で書かれていますので、できるだけ丁寧に歌うことを心がけましょう。
全体的に滑らかに歌うことを心がけましょう。「いーつまでもーたえるーことなくー」を1フレーズで滑らかに。「とーもだちでーいようー」も1フレーズで滑らかに。そして、記譜されているクレッシェンドを活用しましょう。なお、「いようー」の「う」は「お」の発音にしましょう。「あーすのひをーゆーめーみーてー」も1フレーズで滑らかに歌いましょう。そして、1番と2番では、この部分でmf(メゾ・フォルテ)と書かれていますので、最も大きな表現になります。それに向かうクレッシェンドも書かれていますので大いに活用し、表現しましょう。「きぼーうのーみちをー」も1フレーズで歌いましょう。「きぼう」の「う」も「お」の発音にしましょう。
そして、内容をイメージしながら歌いましょう。「いつまでも絶えることなく 友達でいよう」「明日の日を夢見て希望の道を」という気持ちを持って歌うように心がけましょう。
2番も1番と同様にフレーズに気をつけて歌いましょう。そして、「空を飛ぶ鳥のように 自由に生きる」「今日の日はさようなら
また会う日まで」という気持ちを持って歌いましょう。
3番は転調し、半音上がります。そして、強弱も1段階上がり、歌い出しがmf(メゾ・フォルテ)になります。「信じあう喜びを
大切にしよう」「今日の日はさようならまた会う日まで」という気持ちをこめて、より一層たっぷり歌いましょう。なお、「きょうーのひはー」の部分でクレッシェンドが書かれており、「さようーなーらー」の部分はf(フォルテ)で書かれています。この曲で最も大きな表現で書かれている部分です。「また会う日まで」という気持ちのこもった「さようなら」をたっぷり歌いましょう。(♭Я)