「ふじの山」 043

譜面をみて尋常小学校唱歌を見てみるとなんてシンプルな楽譜だろうと思います。これと今のポップスの音の複雑さと見比べると違いに驚きます。
基本的には小さくなり過ぎないというのが一番大事だと思います。イメージとしてはレガートな曲ではありますが「我は海の子」のような強さが出てきていい曲ではないでしょうか。自分がこの音域で出せる一番ベストな声を目指しましょう。
ただ最近のポップスのような踊れる曲ではありません。リズムより声です。圧倒的に声の勝負です。逆にリズムが出過ぎるとふじの山の壮大さがなくなるので注意して歌ってみてください。
案外これくらいシンプルな曲というのは聞かせるのがとても難しいですが慣れてくると声をだすことが気持ちよく、またこれが上手に歌えるということは声がよくなっているという一つのしるしになると思います。(♭Σ)

言わずと知れた富士山を歌った曲ですね。この曲は、小学校3年生の歌唱の共通教材として用いられていますので、歌ったことや耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。基本的に音域の幅も広くありませんし、内容も解釈しやすいと思いますので、様々な人が歌うのに適していると思います。また、リズムも音も比較的難易度は低いと思いますので、楽譜を読むのが苦手な人の教材として用いるのもいいかもしれません。
歌唱のポイントとしては、表現の工夫と言う意味で、雄大な富士山がそびえ立つ情景を思い浮かべながら歌うことを心がけましょう。音楽的な注意点は、短い音符ほど丁寧に歌うことを心がけましょう。特に八分音符を乱暴に歌わないこと、音の長さ分をしっかり歌うことを心がけましょう。そして、この曲の山場がどこであるのか、つまり、この曲で最も言いたいことがどこにあるのかを感じ取りながら、そこに向かっていくように歌うことで、曲のメリハリがつくようになると思います。そして、その大事な部分を、テンポの中でたっぷり歌うように心がけましょう。この曲は歌詞の内容と音形が非常によくリンクしています。「うえにだし」や「みおろして」など音の起伏もそのように書かれています。書かれている音楽を忠実に再現するように心がけましょう。(♭Я)