「ちいさい秋みつけた」 010

単純な曲ですが、とてもよいトレーニング課題だと思います。高すぎず低すぎず、どの声部に人にも出しやすい課題だと思います。この曲は感情をこめすぎても変ですし、大きな声で歌い過ぎても変です。特に大きな声、力任せに歌っている人にはとてもよいトレーニングになると思います。
ブレスに注意して言葉を喋ることよりも流すことに意識をもって歌うとうたいやすくなると思います。
歌詞も音楽的にもこの曲は常にレガートで歌うべきです。これをポップスのようにはねて歌うと曲調がなくなるだけでなく逆に歌いづらいと思いますので淡々と声を流していくことを勉強する課題だと思ってよいと思います。
低音を力むと声としても曲としてもよくないので、あくまでも力を抜いて流していくことを意識してください。喉や肩が力んでいると自分は出しているつもりでも出てくる声は小さいです。頑張らずに出したほうが、身体が開放されて結果でてくる声も大きくなってきます。(♭Σ)

歌い始めの「だれかさんが」“だ”は大きくならないよう、そっと歌いだしましょう。日本語の歌全般に言えることですが、助詞の“が”は決して大きくならないよう、そして鼻濁音で発音します。
3回繰り返す「だれかさんが」は同じメロディーですが、3回繰り返す「ちいさいあき」はメロディーが異なります。『小さい秋』を何かイメージし(例えば小さなドングリとか)、そこに自分がそっと近づいているように、1度目、2度目、3度目を少しずつ大きく歌いましょう。「めかくしおにさん~ もずのこえ」の箇所、伴奏はゆったりとしています。その伴奏の雰囲気に合わせ、ゆったり歌い、その部分の最後3つの音は丁寧にテヌートして歌います(のこえ)。最後のフレーズの3回繰り返す「ちいさいあき」は段々小さく歌い、1番2番の時の「みつけた」は決して伸ばさず、3番の時のみ、ゆっくり歌いながら高い音で歌い、3拍伸ばして終わります。(♯μ)