<CD>
「Wake me up」 Ed sheeran
言葉で語る感覚がとても参考になる。
「恋のため息」キャロル・スローン
ややハスキーな低音でゆったりと温かみのある声。派手さはなく、曲に余韻を残す終わり方が印象的。
「You'd be so nice to come home to」ジョー・スタッフォード
目の覚めるような声。パーンと聴こえる。音程が載っているということなのか、息の上に声が載っているのかしら、トランペットヴォイスという表現に納得。
「サラ・ヴォーンVSビリー・ホリディ ヒット20」
ふたりの大物ジャズ歌手のヒット曲を交互に配した構成。サラ・ヴォーンは息が太くて低音から高音まで自由自在、どっしり構えている感じ。自分でも意外だったのは、ビリー・ホリディは女性らしいなと感じたこと。細く繊細な、しかしくっきりした線がある。
「ワンス・アポン・ア・サマータイム」ブロッサム・ディアリー
子供の声かな?と思うような幼い感じの声。けれど、とてもノリがよくて、聴いているこちらも楽しくスゥイング。解説には「サラ・ヴォーンやカーメン・マクレエをずっと聴いていると、圧倒的にうますぎて、その合間に彼女を聴いて一息つきたくなる」みたいなことが書いてあった。なるほど、そういうこともあるのか。憧れの声を手に入れるというより、自分の声を磨いていくと良いことありそうな気がしてきた。
「ガーシュウィン・ソングブック」クリス・コナー
四年ほど前、まだジャズをほとんど聴いたことがない時に、たまたま聴いた彼女のCDは、ハスキーな息の抜けていくような声が好きになれなかった。けれど、このCDの彼女の声からは息の抜けていく感じはなく、スゥインギーで、しかも柔らかく伸びやか。品の良い感じがする。解説を読むと、「彼女は甘さが足りない」という評もあるらしい。いろんな見方があるのだなと思った。
日本一の名軍師、黒田官兵衛(演・岡田准一)はいかにして歴史に名を残したか?
このことを考えるとき、彼を使命に目覚めさせた二人の人物との出会いを思わずにはいられない。
一人は、軍師の鏡とも言うべき、竹中半兵衛重治(演・谷原章介)。
彼は官兵衛に軍師としての生き方を伝えた。...
それだけではない。
官兵衛の友、荒木村重が信長に背いたとき、官兵衛が村重の説得に失敗し、有岡城に幽閉された上、官兵衛の旧主小寺政織が毛利に寝返り、信長までが官兵衛の反逆を疑い、人質になっていた官兵衛の嫡男松寿丸(後の長政)を殺すように命じた。
それでも官兵衛を信じる竹中半兵衛は、命令に従ったふりをして、密かに松寿丸を匿った。
有岡城が落城し、村重が逃走した後、官兵衛は救出されて潔白が証明され、松寿丸も無事だった。
官兵衛が是非に竹中半兵衛に謝意を伝えたいと懇願したが、その時にはすでに、重病に冒されていた半兵衛はこの世を去ったあとだった。
「士は己を知る者のために死す」というが、半兵衛はこの教えを身をもって官兵衛に伝授した。
いま一人は、「日本一の人格者」、毛利家の家老、小早川隆景(演・鶴見辰吾)である。
隆景は官兵衛の人間としての弱点を看破した。
「この御仁は知恵に優れるがゆえに、自分の知らないことでも知ったかぶりをする。知らないことは知らないと自ら認め、素直に人の教えを受ければ、さらに優れた人物になれる。」
この教えを素直に受け入れ、官兵衛は謙虚な心の尊さを知る。
功名を立てることに没頭していた官兵衛は、やがて軍師としての自分の使命に目覚めてゆく。
それは、戦国乱世の終結と、平和への収束である。
菅野さんが作曲したこのテーマ曲から聞こえてくるのは、まさに官兵衛の「平和への祈り」ではないだろうか。
<DVD・CINEMA・TV>
「英国王のスピーチ」
吃音の王がどのようにそれを克服したか、発声練習などの場面もあり、興味深かった。
「題名のない音楽会」
歌舞伎舞台下手の黒御簾(くろみす)の中でBGM、効果音を出すのに音楽監督である附師(つけし)という人のがいるのを初めて知った。コンサートマスターのようでもある。邦楽をやっていてもそうなのだから、そうじゃない人もこれを知ると歌舞伎を見るのが楽しくなるかもしれない。「入りにくそうな蕎麦屋みたいな(佐渡裕談)」黒御簾の中は小さいオーケストラボックスのようで三味線方、唄い手、鼓、笛、太鼓を担当し、打楽器奏者は鈴等の効果音も出す。太鼓の小撥の叩き方で雨の音、風の音、幽霊の出現等聴く方は想像力が要求される。昔の人のほうが想像力豊かだったかもしれない。同じメロディで気品を感じさせる花魁の登場、テンポを早めて、お酒を取りに行く場面を演出する。最後は「ロミオとジュリエット」の物語を表現。舞踏会は「元禄花見踊」バルコニーの場面は「なまめき合方」「都鳥」で切ない逢瀬を演出。ジュリエットが亡くなったと思った時は哀切きわまりない「なんまいだ」の唄。生き返ったジュリエットが自分の傍で亡くなっているロミオを見て自刃していく音学は「空笛」で寂しい哀愁を演出。これら最後の音の時に使われる。歌舞伎をよく見るが知らないことも多かった。もっと皆が知る機会があれば時には毛嫌いされる邦楽に理解が向くと思った。
世界選手権を見ていると、やはり努力や進化向上をしようとする意志が大切なんだなとつくづく感じされられる。
会社でお客様対応をしていると、自分を抑えて接することを要求されるため(それはある意味必要だと思うが)、場面が変わって芸術活動をした時に自分を表現するということが難しいと思う場面が多々ある。そんなときに彼らの存在が非常に自分にとって励まされる。不景気になればなるほど芸術の役割が軽視される動きがあるがその中でどう活動の場を確保し、世界に向かって主張していくか考えていきたいと思う今日このごろである。
<BOOK>
「Jazz100年」
名演奏のCD付き、隔週発売のジャズ耳養成マガジン。成り行きでジャズに挑戦中の私にとって、まさにタイムリー。ヴォーカルだけじゃない、各楽器の演奏や歴史を学ぶ助けになってくれそうです。
「大きく振り返って」ひぐちアサ
高校野球を題材にしたマンガであるが、リラックスの仕方など、どんな活動にも共通するトレーニング法を細かく扱っているので勉強になる。
「BURN」
音楽雑誌です。内容はメタルやハードロックで、洋楽は勿論、日本で活躍しているアーティストもよく載っています。音楽をやる者としてはかなり参考になる話が多いです。アーティストのインタビュー記事・面白記事・バンドの歴史等を読むと、基礎知識や音楽観人生観、その気になれば何でも学べる濃い雑誌だと思います。
<EVENT・その他>
演劇「ギターマン/劇団ターボ」
アコースティックギタリストの吉川忠英が客演で、記憶をなくしたギター弾き役。セリフをしゃべる声の場所が深いと感じる。本職のギター弾き役だからかもしれませんが、体として舞台空間にしっかり存在しているように見えます。劇中、モンゴルの草原の歌を弾き歌い、ホーミーの発声なのか、2つの音色が聴こえました。張り上げていないのに、声の力がありました。
<店>
「笠置そば」
JR代々木駅から西口で20秒位です。立ち食いそばです。私は立ち食いそばならこの店が一番すきですね。
廃墟のビルの1階で看板が出ていないと絶対に入ろうとは思えないです。しかしいつも誰かしらお客さんがいます。1人で食べていてもすぐにお客さんがきます。サラリーマンもいますがメインは予備校生のようです。若い客層は店主の方をニックネームで呼んでいますし店主も予備校生の顔と名前が一致しているようなのでかなりの常連組がいる店なのだと思います。
お勧めは「海鮮かき揚げそば」ですね。450円です。
「Il ghiottone(イタリアン)」祇園四条
日本一有名、かつ予約の取れないことで有名なイタリアンレストラン。八坂神社と清水寺の中間あたりにあるが、小道に入るうえ、民家にしか見えない外観をしているので非常に分かりにくい。お料理は、コースのみ。味はもちろんのこと、皿の上での表現方法が卓越していると感じた。トリュフに見立てて、竹炭を練り込んだパン粉で白子を揚げてみたり、お料理をリボンに包まれた箱の中にいれて提供したり、他のお店ではちょっと見られない試みが多くなされている。
コース内容は月ごとで変わる。このお店が1つ模範ととして、他店の目標に設定される到達点を示していると思う。
お世辞にも良いとは言えない立地にあり、訪れたのは平日で時間も遅めだったが、ほとんど満席だった。最初に頼んだ焼き野菜は産地表示がされており、ものも良いものを使っていて、充分にメインになるのではないかというボリュームがある。キャベツのゴルゴンゾーラ焼きがお店の看板メニューだったが、こちらも一皿が大きく、かつチーズの濃厚な味とキャベツの甘味が絡まって、看板商品たる堂々とした存在感を放っている。お好み焼きは専門店のものに引けをとらず、ふっくらとしていて美味しかった。ただ、最初に店員さんにも釘を刺されたけれど、とにかく注文してから提供までに時間がかかる。さらに店主が、アラカルトで注文したものをコース仕立てに組み立てるようで、「注文が入ると同時に
全て作って、できた順に提供する」ということはしていない。く食べられる順番があって然るべきなのかもしれないけれど、客が個々に「今すぐ食べたい」と感じるものもあるはずで、「一品ずつ順番に」というこだわりは必ずしも受け入れられるものではないように感じた。そこさえ問題ないというお客さんなら文句なしのお店で、ここが人気店である魅力は充分に感じ取れた。焼きたてのお料理はどれも、とにかく美味しかった。