ビル・エヴァンス

17世紀はクラシックもJAZZのように即興演奏が主だったが、
録音技術がなかったため、楽譜をどう解釈するかになり即興的側面はなくなった。
今やJAZZも同じ道をたどりだしている。JAZZを形式として考える人がいるからだ。
クラシックは1分の音楽を3ヶ月かけて作るが、JAZZは1分の音楽を2分で作る。

JAZZは瞬間的、自然発生的である。
やるべきことを認識し、それに没頭すれば結果はついてくる。
真実を三つ、何をどうするか明確にする。
事柄を明白にし、現実に直面し、それを分析する力を持つことが何より大切。
どの分野でも成功する者は、最初から現実を見る目を持ち、
困難に一歩づつ立ち向かい、学びの過程を楽しむ術を知っている。

慎重になりすぎたら何も発見できないから、冒険心は絶対必要だが、
それでも長い目で見れば、何が正確で何が不正確かを知るべきだし、
冒険の成果の可否も認識しなければならない。
制限がないところに自由はない。

ジャズを弾くために必要なことは、技術的に困難なところを
個別的に取り上げ、根気よく集中的に練習を重ねること。
それができたら、次の困難な場所に移る。
困難の理由さえわかれば克服の過程が楽しくなる。

ビル・エヴァンスが志しをたて、N.Y.に行った時、
ジャズで生計を立てるのはかなり難問だと思ったが、たとえ仕事がなくても、
とにかく弾き続けようというゴリ押ししない姿勢でやっていた。
自分の力を最高に発揮できる分野を選び、全力を尽くせば、
その力が他の分野に波及して全体がよくなる。

形式ではなく本質を学ぶ。
本当に学ぼうと思ったら自分で学ぶしかない。
自分の感性で取捨選択する。(O.K)