「世界に一つだけの花」 020

これをレッスンで扱うこともあるのですが私の個人的な見解でいくと楽しく歌う分にはメロディも綺麗ですし歌詞もわかりやすくリズムも軽快でいいと思うのですが、レッスンやトレーニングにはあまり向いていない曲だと思います。
まず一番大きな理由としてはこの曲はSMAPが5人で交代に歌うことで一つの曲になっているからです。これを実際に一人で歌うと、同じようなメロディを休む間もなく歌うことを要求されていて結構大変な曲です。
またリズムがたちすぎていること横の流れというよりは縦のリズム捌きのほうが重要な感じがして声の訓練というよりはリズムの訓練という言い方の方がしっくりくる曲だと思います。
私は昔、この曲を槇原敬之さんのバックコーラスで大阪城ホールでこの曲を歌ったことがあります。実際に稽古でも槇原さんが立ち会って稽古をしました。その時の感想として、Jポップの歌手ならば、槇原さん位のリズム感と声がないとこれを一人で歌うのは厳しいなと思いました。なので単純に「自分が歌って楽しむ」という歌と「お金をとって人に伝える」という歌では求められるレベルが違うと思うのです。
SMAPという形で5人で分割して歌うことでそれぞれの個性が出ることもあると思いますし分割にしたことで個々のレベルにあった歌唱をすることが出来ているのだと思います。(♭Σ)

この曲は楽譜で見ると、リズムが複雑に見えます。
いきなり音をつけて歌うよりも、最初は「パ」などでリズム読みしてみましょう。それができるようになったら。歌詞を読んでみましょう。歌詞をとにかく読み込みましょう。何度も何度も大げさに朗読しているように。
その後、音はつけずに、リズムどおりに歌詞を読んでみましょう。
このときに、リズムどおりでありながら、歌詞を朗読していたときの自然な感じを出せるようにしましょう。変に喉でリズムを切ったり鼻にかけたりせず、滑らかに自然に聴こえるようにしましょう。
ここまででそのようなことを心がけて練習しておくと、歌うときに楽になると思います。
実際に歌う際に、冒頭の「ナンバーワンに~」の部分で、「ナンバーアワンニイー」のように一つ一つ切れないように、滑らかに、歌えるようにしましょう。意外と難しいと思いますが、がんばりましょう。
「はなやのーみせさきーに~」の部分は、あまり鼻にかけて歌わないようにしましょう。鼻に掛けてしまうと、滑らかに歌うことが難しくなり、音程も狂います。「はなやのー~なーらーんだー」まで、少しクレッシェンドしていくように歌うと歌いやすくなるかもしれません。
また、「いろんなはーなー」や「どれもーみんーなー」の部分でもクレッシェンドするように歌うと、息が流れやすくなると思います。
以降も同様に気をつけて滑らかに歌えるようにしていきましょう。
滑らかさがないと、朗々と歌うのが難しくなると思います。
ぜひ、面倒くさくても、リズム読み、歌詞読み、流れるように歌うの意識をもって歌いましょう。(♭Я)