No.299

TVDVDMOVIE

 

「バケモノの子」

気持ちが落ちていても、それを超えて荒れる事無く行く事が強さだなと思いました。

陳腐な感想ですみません。しかし自分なりにかなり感動したのです。

 

 

「宇宙へ」

NASAのドキュメンタリー。

個人的には60年代の音楽や時代背景など好きなので、アポロ計画もワクワクします。

その一方で月に人が行く意味って何なんだろうと疑問です。でもとりあえずソ連との宇宙開発競争に勝ったし、歴史には残ったし、アメリカの壮大な思い出作りなのかなと思っています。アポロ計画はそんな思い出作りに何兆円も使う事が出来た時代の話。

 

ピノキオ」

ピノキオが女神に嘘をついたとき、魔法をかけられて鼻がどんどん大きくなっていくのですが、これは嘘は大きくなるという意味があるそうで、とても納得しました。また、ピノキオが悪ガキと遊んでいるときに、みんながどんどんロバになっていくのですが、ロバはスラングで「怠け者」の意味があるそうで、作品の中のひとつひとつに深い意味があるんだなぁと分かりました。ゼペットの言葉からピノキオに対する強い愛情が感じられてとても感動しました。最後にはピノキオはおじいさんを助けるために必死になり、頼りなくて心配してしまうのですが、その勇気がピノキオを本物のこどもにしてくれます。大切な教訓がたくさんつまった物語だと思いました。

 

 

「偉大なるマルグリッド 」フランス映画

歌に片思いしている音痴の男爵夫人が、大舞台でコンサートをすることになる、その背景にあるものは?がテーマの映画。

実在したアメリカのソプラノ歌手がモデルとのことだったが、より実話に近いストーリーで、今年メリル・ストリープヒュー・グラントにより公開されるということでそちらも楽しみである。

 

「らららクラシック 」 Eテレ

クラシック初心者の私にとって曲の解説がとてもわかりやすい。作曲者の立場から曲の構造を説明してもらえるので断片的ではあるが理解が進む。

 

 

BOOK

 

「究極のいじめ解決法 」長野志津男

野志津男先生は所謂「教育者」ではありません。歯科医師です。歯科医師としての日々の気づきが健康全般の問題解決に繋がり、さらにいじめ問題の解決にも繋がったと言います。それらを一冊にまとめたのが本書です。

加害者と被害者だけの問題にしてはならない。

メンタルな問題だけではなく、肉体の健康からも考える。

報復では真の解決にはならない。

いじめを解決するために旧来の常識を破り、新しい常識の構築を目指して本書は書かれております。

 

「人生をワンランクアップさせる男塾入門 」良岡侑宙・流行に流されず、なりたい自分を目指す。そんな男性のためのスタイリストとして活躍する良岡侑宙(よしおか・ゆう)さんが初めて出版した書籍です。

本書では、なりたい自分を目指すための「V6メソッド」というものが紹介されています。

V6とは、下記の6つの段階を言います。

1.Voice(自分の内なる声)

2.Visual(見た目から起こす変化)

3.Vivid(生き生きとした暮らし)

4.Vision(人生の展望の明確化)

5.Value(今からでも高められる自分の価値)

6.Victory(自分にしか達成できない「勝利」)

一番最初に「声」が出てくるところが意味深げですが、世間体、流行、柵などによって、自分の内なる声は聴きにくくなってゆきます。

聴きとることができても、その声に従って実行することはさらに勇気が要ります。

それでも、まずは自分の声を聴き、勇気を持って実行に移さねば、後悔しないような「なりたい自分」にはなれないということです。

だからこそ、本書では最初に「声を聴く」ことから始めているのです。

 

 

EVENT

 

「ウエストサイド物語」劇団四季

ダンスシーンが多くて、特に男性はアクロバット的な動きが多く、サーカスを見ているようなハラハラ感と興奮がありました。オーバーチュアがなくなってしまったのが少し寂しかったけれど、生演奏がとても良かったです。

 

 

「ジキルとハイド」東宝

ジキルのときにあんなに思いやりがあって尊敬できる博士なのに、ハイドがでてくるとものすごくゾッとして、もとは同じ人間の善と悪を演じるってすごいと思いました。ルーシーの『連れてきて』の歌もダンスも好きでした。あと、『新たな生活』のところの演技がとっても感動しました。身売りに身を落として教育もちゃんと受けていない女の子が初めて愛を感じて夢を見て手紙を読んでいる姿がすごく伝わってきました。それでもこちらはハイドがルーシーを狙おうとしていることを知っているからとてもドキドキしました。エマの博士への一途な愛情があるから、ハイドの残酷さがさらに引き立って見えました。

 

ブエナビスタソシアルクラブフ・アディオスツアー」武蔵野文化会館

オマーラ・ポルトゥオンドを生で聴きたいと思い、出向いた。80代半ばという。プログラムの前半のヴォーカルは若手の男女二人、男性はハイトーンの輝かしい声だった。途中から、ピアニストに支えられて、オマーラ・ポルトゥオンドが登場した。えっ?、なんて小さいお婆さんなんだろう、と正直思った。けれど、歌い始めたら、もう音楽の中にいて、「ベサメ・ムーチョ」の聴衆との掛け合いなど、すっかり乗せられてしまった。曲の終わりのロングトーンは出している間にどんどん強く出てくる。曲の中でダンスを披露したり、ステージを楽しんでいる様子。ブエナビスタソシアルクラブメンバーのほとんどは高齢者で、最後のワールドツアーということもあってか、皆、楽しそうに演奏している。今まで見た、高齢のミュージシャンは、いずれも、ステージに余裕があった。90歳のドラマー、ロイ・ヘインズは「やりたいことをやるぜ!」という感じだったし、沖縄民謡の故登川誠仁は「歌というものは、だいたい合っていればいいんです」「歌詞を忘れたので、太鼓にまわ

ります」などと飄々としていた。オマーラ・ポルトゥオンドのステージは、ハメを外したような茶目っ気たっぷりだった。帰りはまた、ピアニストに手を引かれて退場。ステージになると、気合いが入るのだろう。いい感じで肩の力が抜けた境地に、いつか私もたどり着きたい、と、思う。そのためには、健康に気をつけていかなくちゃ。

 

 

「英国の夢 ラファエル前派展」(Bunkamura)

テーマ別に展示が別れているのですが、わたしは前半、「ヴィクトリア朝ロマン主義者たち」の絵がすごく好きでした。人を描いた作品が多くて、表情や、その視線の先に何があるのかなと考えると、情景がありありと見えてきて絵が動いて見えました。ジョン・エヴァレット・ミレイの『良い決心』という絵があったのですが、その絵の中で女性は誰か大切な人を見たときのような、それでも何か深刻な決断をしたような表情をしていて、見ているこちらがひきこまれ、ドキドキしました。作家同じく、『春(林檎の花咲く頃)』という絵では女の子たちが広いお庭かお外でピクニックをしているのですが、ある子はミルクか何かを注いであげて、ある子はそれを見上げて、ある子は寝そべって何かぼんやりと考えていて、ある子はそれを見つめている、というようにひとりひとり役割が明確にあり、お芝居と似ているなと思いました。しかし絵の中で端の方の地面に剣が突き刺さっていて、何を意味しているのか未だに分からないのですが、全てが幸せというわけでもなく、ミスマッチなものがあることでも何かを象徴し、伝えることができるのが面白いと思いました。

 

other

 

伝説「 地震加藤」(戦国武将加藤清正の忠義)

今回の熊本大地震で多くの被害者、犠牲者が出たことには、正直言葉も出ない。

発生から10日経っても、地震活動は活発化していて終息の見込みはないというのだからやりきれない。

その中で、熊本市の国宝熊本城もかなりの損傷を受けたが、倒壊はしなかった。古の築城技術の秀逸なることには驚嘆する。

この天下の名城を築き、今もなお「せいしょこさん」の愛称で親しまれている戦国武将が加藤清正(1562~1611年)である。

同郷の先輩に当たる羽柴(後の豊臣)秀吉の家来となり、秀吉の天下統一に大きく貢献した。後に朝鮮出兵にも参陣したが、同じく秀吉の家来石田三成と対立して秀吉に讒言され、無実の罪で帰国の上蟄居謹慎を言い渡された。

それから間もなく、近畿地方一帯を「伏見大地震」が襲い、秀吉の居館「聚楽第」も損傷したが、そのとき一番に秀吉の安否を気遣って駆けつけたのは加藤清正であった。謹慎命令違反の処罰を覚悟で清正は駆けつけたのだった。

人間、いざという時の振る舞いで本心が明らかになることがある。

表裏なき清正の忠義心に秀吉は涙を流して感謝し、罪も晴れた清正は、徳川時代に入ってからも忠勤に励み、豊臣家の安泰と天下の平和を願いつつ他界した。

 

<店>

 

Grow鉄板焼き)」六本木

日本最古の肉牛と言われている千屋牛を扱うお店。二百年以上の歴史があるというが、古食材にありがちな粗さはなく、今現在の和牛らしい優しく甘い味わい。品種は同じでも、時代の中で改良され続けた結果なのだろう。さらに一人につき一尾の伊勢海老が提供される。高級食材だけあって美味しいが、ただ単純に「焼きました」ではなく、蒸し焼きにして濃厚なソースをかけている手間に好感が持てる。ソースはエビの味噌がベースになっており、よく合う。素材や見た目のインパクトは確かに大事な要素だけれど、頼りすぎてはならない。より良い味を作るということが何よりも優先して考えるべきことで、他の要素はその土台の上に積み重ねていくべきものなのだと感じた。

 

「ブリーズヴェール(洋食)」赤羽橋

特に美味しかったのは、茹で上げたラビオリの下に、ブレゼした鯛とバジルのソース。字面でも十分に美味しいが、実際の味はそれを上回る。しかしこうした店を訪れた時、満足感と共に、伸び白の少なさを感じてしまう。一度ハードルを上げてそれをクリアした場合、次はさらにハードルが上がる。多くのお店は月単位でメニューの変更をしているが、そこに常に全力で取り組んでいるがゆえに、毎回クオリティを上げ続けるのは不可能である。期待値の高すぎるお店が目指すもの、ただ普通に「美味しかった」だけでは許されないお店に求められるものをどう満たしていくか。改めて注目していきたいと思った。

 

「メトロポリタングリル(グリル料理)」新宿

グリル料理の店。サーロインのプロシェット(串焼き)なども、専用のロースターで焼かれている。肉であれ魚であれ、薄かれ厚かれ、焼き加減は絶妙の一言。ローストに関しては焼き時間などをマニュアル化することはできないため、仕上がりを左右するのは、経験から得られる繊細な感覚でしかない。そういった意味では食べて学ぶことのできる点は多くはないのかもしれないが、完成品とも呼ぶべき料理を体感することは無駄にはならないと感じた。