ヴォーカルの耳づくりと歌唱の学び方

ブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナーや受講生によるライブラリー

おすすめアーティスト・作品 No.395

即興曲第三番」フォーレ(クラシックピアノ)

トレーナーとのレッスンでのお話の中で、大学の頃にどの作曲家の曲を演奏したかという話になり、レッスンの後で大学時代に弾いた曲の楽譜をみて、弾いてみたのですが、記憶が戻って来ず、初見で弾く状態でしたので、音源を聴いてみようと思います。

 

「魂のリズム Count in」(映画)

ドラマー達のドキュメント映画。ハードロック、パンク、ジャズ、フュージョンなど様々な分野のドラマーが、自分の幼いころや現在の活動について語る。台所のあらゆる鍋を叩いた子供時代が語られ、そんな経験のない自分は、驚きと憧れを感じる。この映画を観ていると、音楽はまず、リズムだ、と思えるし、こうした子供時代から、リズムを生活の中で作り出しているって、ミュージシャンの基本だなぁと思う。叩くことが好きと、はっきり言うその姿が眩しい。そんなドラマーたちにも失業の危機があった。シンセサイザーがドラムのビートを記憶し、ドラムなしでもバンドが組める、CDが作れるようになった時代だ。しかし、今でもドラマーはいる。その理由を女性ドラマーはこう語る。「だって、人間だもの。人間の作った音を聞きたいわ」。今は音楽の世界にもAIが進出してきて、そのうちに、歌声を記憶させれば、その声で音源が簡単に作れるようになるかもしれない。それは、歌い手の失業の危機だ。でも、完璧な歌でなくても感動することだってある、その予測不能のところが、人間の作る音楽なのだろう。しかし、AIがどんどん進化してAIの社会をつくり、人間と共存するようになると、「AIだもの。AIの作った音を聞きたいわ」なんてことになるのだろうか。

 

「処方箋のないクリニック」仙川環(本)

有名病院の離れにある総合内科でさまざまな相談にのるちょっと変わった医師と看護師の話です。

サプリ信者、遺伝子検査、民間療法など現代医学だけでは解決出来ない問題をすっきりと解決していくので、読んでいても気持ちがいいです。頑固な患者の気持ちを解きほぐすのは、医学的な知識よりも相手の気持ちを汲み取り共感する力だと感じました。

 

「神童」谷崎潤一郎(本)

小学校の頃から成績優秀で、漢詩哲学書などを読みこなし、神童と呼ばれていた少年。中学入学と同時に奉公に出され、勉強以外の世の中のことを知り、様々な欲望を抱く。そして自分のこれまでの生き方に疑問を感じる。小説はそこまでで、少年が将来どうなったかはわからない。神童がどうなるかと楽しみに読み進んだので、途中の挫折は少しがっかりしましたが、わき目もふらずに学問の道をまっしぐらに進むより、より深みのある人間になるのではと感じました。

 

「エンジェルフライト」佐々涼子(本)

海外で亡くなった方のご遺体を故国へ送り届ける国際霊柩送還士の話です。

単にご遺体を送り届けるのではなく、遺族の心情を汲み取り、出来るだけ生前の顔に戻すという強い信念のもと、昼夜を問わず働いています。

プロフェッショナルたちの感動の物語だが、小さな会社の社長以下数人の社員による献身的な働き無しでは成り立たない仕事であり、持続性という点ではどうなのかという疑問も感じました。

 

「つまらない住宅地のすべての家」津村記久子(本)

ある住宅地の10件の家の住人をめぐる話です。どの家にも様々な事情があったり、闇があったりします。ある日、刑務所を脱走した女性受刑者がこの住宅地に向かっているというニュースが入り、住人たちは少しずつ関わりあうようになります。

その少しの関係から各家庭の状況が少しずつ良い方向に変化していき、犯罪をおこそうと思っていた若者は思いとどまったりします。決しておせっかいをやくわけではないのに、各人が前とは違う方向に動き出すところがおもしろく、気持ちの良い読後感でした。