2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

V006「サイレント・ナイト」 マヘリア・ジャクソン 

1.歌詞と曲と演奏 ことば、ストーリー、ドラマ、情景描写、構成、展開、メロディ、リズム、演奏、アレンジなど 2.この歌手自身の声、歌い方、オリジナリティ、感じたこと、伝えたいこと(VS比較歌手) 1.静かにしっとりと穏やかに歌うイメージが強いこの曲を…

No.348

<TV> 「フェイスシェアリング」 TV番組で、「純烈」のメンバーが「フニクリフニクラ」をイタリア語での口の動きで再現をしていました。 「Jonathan Antoine」 オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント2012」に出場した17歳のジョナサンと16歳の…

アーティスト論 目次

ミルバ ジャニス・ジョプリン アマリア・ロドリゲス ジュリエット・グレコ パブロ・カルザス シャルル・アズナブール マイルス・デイビス セザリア・エヴォラ レイ・チャールズ ジルベール・べコー ジェームス・ブラウン 美空ひばり エディット・ピアフ ドメ…

ミルバ

クラブといった感じの小さなステージ。テレビのセットかもしれない。しかし、一曲ごとに舞台も声も移り変わっていく。一曲目はリリー・マルレーン。ゆっくりとした動作…a音でよく下あごが動くな、と感じる。目はほとんどつぶっている。二曲目、まだ動きはゆ…

ジャニス・ジョプリン

彼女のアルバムを聴く限り、あまり強く魅かれることはなかった。決して上手いヴォーカルだとも思わない。大好きな曲もない。でも、この映像を観て彼女という人間が好きになった。「何も考えない、感じること。瞬間と一体になる、宇宙なのよ」ということばも…

アマリア・ロドリゲス

何かが違うのではないかという気がしてしょうがない。 今まで「耳が聴ける」ということがわからないとは思っていたけれど、 心の底から全くわからないとは思っていなかった。 それが何なのかは全然わからないのだが、 今初めて「何か違う」ということばが私…

ジュリエット・グレコ

絞首刑にされようとする女の人の歌がすごい迫力で、 客席も入り込んでいるのがわかった。 それと「行かないで」のフレーズ。黒のシンプルなワンピース。 20分の休憩のあとも衣装がえなし。バックのセットもなし。 ずーっとスタンドマイク。ピアノにアコーデ…

パブロ・カルザス

感動した。うなづくことが多かった。おじいさんになったカザルスが、劇場で演奏する前に言った言葉には、もう何も言わず拍手を送りたい。彼をいとおしく思った瞬間だった。かつての国家カタロニアの小さな村サン・サルバドル出身の彼は、地方出身者らしい知…

シャルル・アズナブール

彼の歌は、とにかく自然体。 「ほら歌っていますよ、ハイ、歌ってるんですよ、どーだ!」 などという、外形のラインが全く感じられない。 アズナブールは、強い表現をしているときも、 ツンツンと尖ってなくて、柔らかい感じがする。 音色だけであんな感じに…

マイルス・デイビス

マイルスの眼光は、いつも何かを睨んでいるようだった。 演奏しているときも、他のミュージシャンに指示を与えるときも、 まるでケンカを売っているかのような威圧感がある。 その鋭い視線の先には、僕たちが想像もつかない音の世界が 広がっていたに違いな…

セザリア・エヴォラ

西アフリカ島のカボ・ヴェルデ共和国という小さな国の「モルナ」という音楽ジャンル(?)の歌い手。60歳位で、フランスで火がつき、世界の市場にデビューしてからまだ10年余りだそうだ。ブエンナ・ビスタのキューバ「ソン」のイブライムやコンパイもそうだが、…

レイ・チャールズ

1930年にアメリカ南部の黒人に生まれるというのは、何を意味するか? 差別と貧困のなか、6歳の時緑内障を患い、7歳にして完全に視力を失う。 5歳の時弟が溺死、14歳にして母を失い、15歳で父とも死別。 自立を否応なしに迫られ、シアトルに渡り、…

ジルベール・ベコー

私はこの人で、シャンソンに対する自分のイメージを根本から覆された。 フランスでは60年代後半、世界的な潮流だったロックが 他国ほど流行らなかった。 その原因はこの人にあったのでは、と言われているらしい。 ステージングからして、一般的に日本人がシ…

ジェームス・ブラウン

ブラックゴスペルのパッショネイトの裏にある、辛苦と差別の歴史を、 島国のわたし達がとうてい理解できるはずはない。 力強い声も、超人的な筋肉やリズム感も、 その引き換えに神様が与えたのかもしれない。 ホントに深い悲しみや苦しみというものは、「聖…

美空ひばり

小さなひばりさんの体から、悲しみは涙と共に、喜びは笑顔と共に、 歌となって溢れ出してきます。 でも、その溢れ出す量が、今まで見たミュージシャンの中で 一番多いと言えばいいのでしょうか。いい言葉が見つかりません・・・。 そして、驚きや感動と同時に起…

エディット・ピアフ

シャンソンの「アコーディオン弾き」、これはストーリー性に富んでいます。 「街の女の彼女はとても美人だった」から始まるように、 まず歌い手のスタンスは『語り手』として登場します。 歌というのは自分がなり切り歌うものと、こんな物語、こんな物語とい…

ドメニコ・モドューニョ

彼は「ヴォラーレ」を聞いて想像していた通りの人だった。 スケールの大きな感じの声に似つかわしいヒゲを生やした陽気なおじさん。 初めて画面を通してみた彼は、そんな表現がピッタリだった。 ステージやセットなどが、前に見たジャンニ・モランディのもの…

フィリッパ・ジョルダーノ

自分がやりたいことがはっきりしていれば、まったく前例のないことでも、 何をすべきかがわかり、辛いけれど迷いがないのだろう。 オペラ歌手の両親を持ち、発声の基本も身につけたところで、 そちらの道でも通用したかもしれないが、自分のやりたいことにこ…

ジム・モリソン

何て強烈な個性の持ち主なのだ。 打ち上げ花火というより爆弾のような人だ。 人間は、本能のまま生きようとすればするほど、早死にするのではないかと思う。 日本は世界一の長寿国と言われているが、人間の本能からみたら、 一番遠いところで生きている気が…

ビリー・ホリディ

彼女がひたすらにこだわり、守り続けた芸術性とは…?実際に、ビデオでビリー・ホリデイの声を聴くと、年齢によって、また曲によって、その印象が違って聞こえ、明らかに感じたのは、私の想像外の世界だったことだ。私の想像できたどんな声、表現でもない。ビ…

ルイ・アームストロング

あの独特の太くて深くてしわがれた声。 彼はトランペットも同じように力強く吹き、吹きながら歌い、歌ってはまた吹く。 彼は話してもメッセージが伝わるけれど、 あの素晴らしいリズム感にのって歌い吹くことで、人々を感動へと導く。 これこそが、歌うこと…

マレーネ・ディートリッヒ

歌をやりたいという以前に、一人の人間として立ちたかった。 男とか女とかそんな枠で考えるのではなく、 一人の人間として自分にしかできない表現をしたかった。 自分の考えを、自分の声と言葉で言いたかった。 そんな思いを、彼女をみて思い出した。 マレー…

ボブ・マーリィ

レゲエの歌詞をいろいろみたら、曲の感じとは全然違って、 世の中の理不尽なことや心の苦しみ、哀しみそんなものが多かった。 生活に根づいた音楽、時代に根づいた音楽。 日本からはこういった音楽は決して生まれないだろうと思ってしまう。 ボブ・マーリィ…

シャルル・トレネ

「表現の裏にあるもの」 彼のビデオを見て、なぜこの人を見てると楽しくなってしまうのだろう、 ウキウキしてくるのだろうと思った。 足をガンガン踏みならしながら思い切り拍手したい気分だった。 特に「喜びあり」を聴いたときは、全身の血がざわざわして…

トム・ウエイツ

歌とは何だろう。芸術とは何だろう。改めて考えていた。深い霧が降りてくるように、不思議な空間をつくるトム・ウェイツの音楽。いかに自身を見つめ確立し、深い世界観をつくっているかが見えてくる。1949年、カリフォルニアで生まれる。ブルース、ジャズ、ビ…

エルビス・プレスリー

アメリカで最も有名なスターの一人であるエルヴィス・プレスリー。ロック、ポピュラー音楽の歴史、文化に大きな影響を与え、重要な役割を果たした。反抗する若者を象徴した時代のロックンローラーからエンタテーナー的アイドル、俳優として一気に人生を駆け…

チャーリー・チャプリン

人を愛し、人生を愛し、世界に光を与えた、喜劇王 チャーリー・チャップリン。 映像は何時見ても、斬新で人に深い幸せを与える。 ドキュメンタリーは究極の芸術を苦闘し追及し続けた巨匠の形跡を追う。 19世紀末、イギリス・ロンドンの貧民街で生まれた彼は…

スティービー・ワンダー

“多くの人が過去の時代に生きている。 人種差別がまだ容認されるような時代に差別を受け入れて邪悪を信じている。 それを祭りあげて生きている。 しかし、また一方では未来の楽園を夢みる人々がいる。 人類が一つになるという時代や精神に生きている。 予言…

メルセデス・ソーサ

愛、そして勇気。そのまっすぐな愛情を社会へぶつける。 「大地の歌声 ラテンアメリカの母」と呼ばれる。 中南米の伝統音楽フォルクローレや、反戦歌を歌う、 ラテンアメリカを代表する女性歌手。 1935年、アルゼンチン北部の山岳地帯の村で生まれる。 …